これまで主に戸建住宅を対象に普及してきたZEH(ゼッチ)ですが、
近年は集合住宅版の「ZEH-M(ゼッチマンション)」への関心も高まり、取り組みが本格化しています。
今回は、ZEH-Mの基本と最新動向、そしてオーナーさまが活用できる補助金や金利優遇制度までを解説します。
ZEHの集合住宅版「ZEH–M」とは
ZEHとは「Net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)」の略。住宅の断熱性能を高め、省エネ設備を導入し、太陽光発電システムなどでエネルギーを"創る"ことで、年間の一次エネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指す住宅のことです。
このZEHの概念を集合住宅に拡張したのが「ZEH–M(ゼッチマンション)」です。建物全体での断熱・省エネ・創エネ性能を高めることで、集合住宅における脱炭素化を推進し、居住者とオーナーさまの双方に持続可能な価値をもたらします。
ZEH–Mは、住棟単位での一次エネルギー消費量削減率(再エネを含む)によって、4タイプに分類されます(図1)。
たとえば「ZEH–M」は、建物の断熱性能(外皮性能)を高め、太陽光発電などで創エネを行うことで、共用部を含む住棟全体で一次エネルギー消費量を100%以上削減する集合住宅を指します。このほか、「Neary ZEH–M」や「ZEH–M Ready」など段階的な区分があり、建物規模や構造に応じて適切なプランニングが必要です。
ZEH基準を満たすうえで、「断熱等級5」以上の性能値が必要となります。壁や屋根、開口部などの断熱性能の向上が欠かせませんが、ミサワホームでは、もともと高断熱の構造体をベースにしています。これに高効率設備や太陽光発電を組み合わせるなど、わずかな追加仕様でZEH基準をクリアできるのが大きな特徴です。
「GX ZEH–M」へ
新たな省エネ基準へ進化
新たな省エネ基準へ進化
新基準では、再エネ導入の要件が強化された最上位の「GX ZEH–M+」が加わったほか、全体として断熱等級が6以上となり、再エネを除く一次エネルギー消費量削減率も35%へと引き上げられます。
これにより、建物自体はより快適で、災害時にもエネルギーを自給しやすい"レジリエンス住宅"へと進化していきます。入居者には「光熱費の安さ」「夏涼しく冬暖かい快適さ」「災害時にも暮らしが持続できる安心感」という3つの価値をよりグレードアップして提供します。一方で、オーナーさまには、「空室リスクの低減」「資産価値の維持」「環境配慮型物件としてのブランド力」といったメリットをもたらすことが期待できます。
若年層やファミリー層を中心にした「環境に配慮した住まいを選びたい」という意識の高まりとともに、光熱費の安さや高断熱による暮らしやすさは、ZEH–M対応の賃貸住宅が今後ますます"選ばれる基準"になっていくといえるでしょう。
ZEH–Mの建築に活用できる補助金制度
国の補助金
(集合住宅の省CO2化促進事業)
国の補助金制度で代表的なのが、一般社団法人 環境共創イニシアチブ(SII)が実施する「集合住宅の省CO2化促進事業」です。
たとえば、低層ZEH–M(1〜3階建)の場合、1戸あたり定額40万円が補助されます。さらに蓄電システムやEV充電設備などの高性能な設備を導入することで、追加補助を受けられる場合もあります。
ただし、予算上限に達した段階で受付が終了するため、申請期間や条件などの最新情報を随時確認しておくことが大切です。また補助金を受けるには、ZEHデベロッパー登録事業者の関与が必須となります。
自治体の補助金
国の制度に加え、多くの自治体でもZEH・ZEH–Mに関連する補助金制度を設けています。自治体独自の財源による補助金であれば、国の補助金と併用できる場合もあります。
お住まいの地域の支援制度は自治体窓口のほか、環境省の「全国省エネ住宅支援検索ページ」でも確認可能です。制度内容や補助額は毎年度更新されるため、申請時期と合わせて最新情報を確認しておきましょう。
融資における金利優遇や融資条件の緩和も!
優遇措置を受けるためには、一般的にZEH–M基準の達成が条件となり、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度)などの性能評価書の提出が求められる場合もあります。
金利の引き下げ幅や優遇期間、条件は金融機関によって異なるため、建物の設計段階から早めに金融機関や専門家に相談することが大切です。
省エネ性能の高いZEH–Mは、補助金制度や金利優遇を活用することで、初期投資の負担を抑えつつ、長期的な安定経営の可能性が高まります。
現在は周囲の賃貸住宅もZEH–Mを意識した建物が増え、当たり前になりつつあります。そんな中で、将来的な目線でご検討の建物がどのレベルの基準をクリアしていくのか。ハウスメーカーなどとご相談されながら、次世代型の賃貸住宅を計画してはいかがでしょうか。
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