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賃貸住宅経営 特集

賃貸経営の成功は管理で決まる

公開日:2025年3月25日

賃貸経営の成功は管理で決まる
どんなに良い賃貸住宅を建てても、その成功は「管理」の質に左右されます。入居者とオーナーさま、双方が満足できる管理とはどのようなものなのでしょうか。
この記事は資産活用情報誌「GOOD OWNER」2020年8月号掲載記事をWeb用に再編集した内容となっています。掲載内容は本誌発刊当時のものとなります。

ミサワホーム

グッドオーナー編集部

写真

ほとんどの大家さんは管理会社を利用している

自主管理しているオーナーさまは、「18.5%」

入居者募集から契約、さらに入居者の要望やクレーム対応、退去時に敷金返還の査定、リフォーム、そして次の募集まで、賃貸管理にはさまざまな業務があります。ほかにも建物の定期清掃、不具合の有無を確認など、建物のメンテナンス管理も重要になります。
これらの賃貸管理には、さまざまな業務をオーナーさま自ら行う「自主管理」と、不動産会社や管理会社に任せる「管理委託」の2つがあります。
「自主管理」のメリットとしては、委託料などの支出がないこと、自ら経営するのでノウハウが身につくこと、物件の劣化などに気付きやすいことなどがあげられます。
「管理委託」のメリットとしては、手間がかからないこと、さまざまな業務を管理業者が常に対応してくれることなどです。
国土交通省の調べでは、業者に任せず自ら全て管理しているオーナーは18.5%。すべてを業者に委託しているオーナーは28.2%。入居者募集から契約までを業者に任せて、それ以外を自分で行うか、一部だけ業者に委託している方が53.3%。何らかの形で管理委託をしているオーナーさまは80%以上となります。
つまり、現在の賃貸住宅経営は、管理会社によってその成功が決まると言えるのです。
しかし、管理会社にすべてを任せている、という表現は少し間違っています。所有する賃貸住宅すべての事柄を決定するのは、あくまでオーナーさまの判断です。そしてオーナーさまが最初に取り組む重要な判断が、より良い管理会社を選ぶこと。 今回はそんな賃貸住宅の管理について解説します。
賃貸住宅オーナーの管理状態調査

管理会社に不満を持っているオーナーさまも多い

賃貸住宅情報サイトの大家さんに聞いたアンケートによると、35%の方が現在の管理会社になんらかの不満を持っていると答えたそうです。その内容が下のグラフ。やはり空室時の対応について不満を持っている方が多いようです。
さらに物件の維持管理に関しても不満を持っている方も少なくありません。管理費用に対しての不満もあります。
しかし逆に考えると、65%の方は現在の管理会社に概ね満足しているといえます。
それでは満足できる管理会社を選ぶには、どのようにすればよいのでしょうか?
管理会社に不満を持っている点

※2018年、大家さんの賃貸住宅情報サイト「ウチコミ!」登録大家会員304名に調査

良い管理会社を選ぶポイントがあります

賃貸住宅の管理委託が進んでいる背景には、自身で管理されている大家さんの高齢化と、相続などで受け継ぎ、他に仕事を持つサラリーマン大家さんが多いためです。しかし管理委託が増えてくると、オーナーと管理会社とのトラブルも増えてきました。
国もこの現状に対応するために、2020年6月、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」が成立。管理会社を登録制にするなど、その業務内容を明確化しています。
このように国も管理会社の質を上げる環境を整えていますが、最終的に選ぶのはオーナーさま自身です。
下の一覧に、管理会社を選ぶ基準をまとめました。まずは、物件の魅力をしっかり把握してアピールできるか。例えば、良い管理会社は物件の魅力を知るために、現在住んでいる入居者に部屋を選んだ理由をアンケート調査し、入居者募集に活かすケースなどもあります。
また入居者からのクレームや要望に答える入居者管理や、日ごろの清掃やメンテナンスを行う建物管理がスムーズに行えるかどうかで、入居者の満足度が変わります。
何より大切なのは、オーナーさまとの信頼関係を築けるコミュニケーション能力です。信頼関係があれば、管理会社とオーナーさまとで密に情報共有でき、さまざまな問題に対して事前に対策を立てることができます。
管理会社を選ぶ基準

入居者管理のポイント

入居者の満足度は、日ごろ接することの多い管理会社によって左右されると言えます。緊急時の対応などで、入居者が受ける印象は大きく変わります。

大家さんと同じ気持ちで入居者と接する管理会社を選びましょう

賃貸住宅はサービス業。「入居者はお客さま」という発想を


賃貸住宅は今や「借手市場」だと言われています。数多い部屋の中から選んでもらい、住み続けてもらうためには、「入居者はお客さま」という発想が必要になります。
入居者管理の主な業務は、下表の内容です。日常的に行うことは、賃料管理、苦情や要望への対応、入居者の契約違反対応などがあります。特に重要なことは、トラブル対応です。例えば給湯器が動かなくなったなど、水廻りのトラブルは深夜でも起こりえます。24時間受付対応ができる管理会社と、次の日まで連絡がつかない管理会社では、入居者の満足度に大きな差が出ます。
また、退去時の敷金精算などについても、どのように実施するかを管理会社に確認しましょう。
入居管理

コロナ禍の影響で管理会社の対応に差が


コロナ禍により、賃貸管理の現場も混乱しました。例えば、内観見学(内見)のお客さまを受付することができない管理会社もありました。
しかしIT化が進んだ管理会社では、内見の申込もホームページから受付し、現地の鍵の番号をメールで伝えてもらい、セルフで見学してもらうシステムを導入し、成果をあげたケースもあるそうです。
実は賃貸管理会社のIT化は、他の業種より遅れていると言われています。お客さまは不動産会社に出向き、紙の申込書に記入し、空室の有無や部屋の情報は業者間で電話やFAXを使い確認、内見は営業マンが動向するなど、昔と変わらない手法で行われています。こうした対応のほとんどが対面式で行われているため、今回のコロナ禍で業務が止まってしまうケースが多くなったそうです。これからの時代に沿った対応力も管理会社を選ぶポイントになります。
入居者管理業務で日対面化が進み始めた業務

空室が続く時、対応を提案してくれること


空室が発生した場合、次の入居者募集への対応力も管理会社を選ぶ基準です。インターネットの部屋探しサイトを効果的に使い、写真や文章で魅力をしっかりと伝え、集客できる管理会社がよいでしょう。一方で問題となるのは、内見に来る方はいるのに入居が決まらないケースです。この場合においては、部屋自体の問題点を確認しましょう。
入居しない要因特定と改善提案ができる管理会社は信頼できます。家賃を下げるという提案だけでなく、古くなった設備を新しくし、魅力を向上させる提案もできます。オーナーさまにメリットがあるなら、支出を含む提案をしてくれる管理会社をおすすめします。
入居者が部屋探しの際に「絶対条件」と考える設備

今の入居者にいかに長く住んでいただけるか


空室対策を管理会社が対応を検討するのは当たり前です。大切なのは、満室時に次の対策を考えておくこと。考えるのは基本的にオーナーさまの役割です。
最近の大家さんの中には、更新時に入居者へのプレゼントを進呈したり、ハウスクリーニングのサービスを提供するなど、工夫されている方もいらっしゃいます。
また古くなった設備の更新などをスムーズに行うことも入居者の満足度をあげるポイントとなります。
例えばガスコンロの火が付きにくくなってきた、などの不具合は、設備が古くなっているサインです。耐用年数を超えているのであれば、すぐに交換することで入居者の満足につながります。きめ細かなサービスを提供するためには、管理会社から入居者の声を聞いてオーナーさまへ報告してもらう必要があります。
オーナーさまと管理会社は、ひとつのサービスを行なっている一蓮托生の関係といえるでしょう。オーナーさまの方針として、徹底した入居者サービスを行っていきたいから、些細な苦情でも管理会社から随時報告してほしい、と明確に指示をすることが必要になります。ただし、過剰な入居者・管理会社への介入は空室要因にもなります。
できるだけ空室を出さずに、満室経営を続けていくために、入居者へのサービスを管理会社と一緒に考えていきましょう。

民法の改正についてもきちんと理解しておきましょう


2017年5月に成立した「民法の一部を改正する法律」が、2020年4月1日から施行されました。
例えば設備修繕の際、入居者に原因がある場合は大家さんの修繕義務ではなくなる、大家さんが早急に対応できない修繕が発生した場合、入居者自身で修繕業者を手配し、大家さんに請求することができる、などが法律化されています。
こういった新しいルールは、敷金の取り扱いなどを含めて数多くあります。特に古くから自主管理を行なっている方は、まずは新しい知識を持っておくことが大切です。
このような情報を正しく提供してくれるかどうかも、管理会社の判断材料となります。

建物管理のポイント

長期安定経営のためには、資産である建物そのものの管理が大切になります。20年、30年後も選ばれ続ける物件であるために、日常の管理を大切にしましょう。

いつまでも資産価値を保つために、建物管理業務は信頼できるプロに依頼する

入居者の安全と安心を保つために大切な建物管理


賃貸住宅を長く安全に、快適に暮らせるように維持していくためには、日ごろの建物管理業務が大切になります。
建物や設備の点検は、ベテランの大家さんでも難しいものなので、管理業務のプロに依頼する必要があります。また、巡回点検や清掃業務も委託することで手間がかからずに済みます。
新築の建物であれば、建物管理などは建築した住宅メーカーなどに任せてしまうことも安心できるポイントです。
例えば、ミサワホームで施工した賃貸住宅をグループ会社のミサワホーム不動産で建物管理する場合、建物をよく理解しているスタッフがいるため、対応や連携面で大きなメリットとなります。
資産を守るうえで、日ごろの管理は非常に大切であることを理解しておきましょう。
建設管理の一例

報告をきちんとしてもらい、確認することが日ごろの業務


管理会社に委託していると、ほとんどの業務内容を気にすることなく経営することも可能ですが、これはいざという時に判断ができなくなる原因ともいえます。委託していても常に経営者であるという意識を持つことが大切です。
管理会社とオーナーをつなぐもの。それが管理会社からの報告です。品質の高いサービスを行なっている管理会社は、清掃ひとつにしても、きちんと写真を撮って報告します。その際に建物の外観上の不具合や、放置されている粗大ゴミなどがあれば報告してくれます。このような管理会社からの情報をきちんと確認し、対応を判断する必要があります。
また一括借上契約を行った場合、オーナーさまは何もしなくていいと表現する管理会社はありますが、それでも建物の状況は常に把握しておきたいところです。

長期の修繕計画を建てることで資金計画も安心


賃貸経営の基盤は建物です。この魅力を維持しておくことは長期安定経営にとって必要なことです。しかし、建物は消耗品であるという一面を持っています。経年により劣化すると大規模な修繕が発生するケースもあります。
特に屋根やバルコニー、外壁などの風雨に晒される部分の修繕は大きな費用がかかりますので、長期メンテナンスを計画し、費用の積立などを行う必要があります。下の図を参考に修繕計画を管理会社と相談しながら決めましょう。

あらかじめメンテナンスがしやすい建物を建てる


建物部材や設備は常に進化を続けており、耐久性やメンテナンス性の高いものがあります。ミサワホームでは、耐久性に優れた部材を使用することで、長く魅力がつづく賃貸住宅を提案しています。
ミサワホームでは、大きな魅力のひとつであるデザイン性の高さ、建物の美しさを保つため、経年劣化しずらい高耐候外装材をご提案し、いつまでも入居者に好印象を与えられる工夫を行なっています。
また、入退去に伴う補修や張替えが必要になるクロスや床材は、交換コストをあらかじめ想定しておくことが必要です。例えばペット可の物件では、壁紙や床材が痛みやすいため、壁紙をあらかじめ上下で分けて張替えできるようにする工夫や、交換が容易なクッションフロアの採用などを検討しておきましょう。
コストと入居者満足度のバランスを常に考えておくことが、賃貸経営には大切です。
賃貸住宅の築年数とメンテナンス時期の目安

※上記は目安であり、立地環境や建物仕様などにより異なる場合があります。

オーナー自ら資産を管理する意識が大切


賃貸住宅経営は、なんの手間もなく運営できるものではありません。オーナーさまが自ら資産を管理するという意識と知識を身につけることが何より大切になります。そしてオーナーさまは、管理会社を選んでうまくお付き合いしていく必要があります。
ミサワホームでは、土地活用のご相談から、賃貸住宅の提案、経営の支援まで、一貫してトータルにお手伝いすることを大切にしています。
建築した建物の管理はもちろん、入居者管理までサポートします。もちろんグループ会社を提案するだけでなく、立地条件などを踏まえ、他の管理会社をお勧めするなど、フレキシブルな対応が可能です。
賃貸住宅の経営でお悩みのことがあれば、お気軽にミサワホームにご相談ください。

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